大規模な森林火災で5,000頭以上のコアラが死亡 絶滅危惧種の認定を要請

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大規模な森林火災で5,000頭以上のコアラが死亡 絶滅危惧種の認定を要請

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2019年末からの大規模な森林火災により、国際動物福祉基金(IFAW)はニューサウスウェールズ州のコアラが絶滅の危機に瀕しており深刻な状況であると発表しました。ニューサウスウェールズ州はオーストラリア東南部に位置し、今回の森林火災で最も多くの被害を受けた地域です。今回発表された内容によると、少なくとも5,000頭のコアラが火災により死亡したと推定。これはニューサウスウェールズ州に生息するコアラの12%に及びます。

IFAWのJosey Sharrad氏は、「これは控えめに見積もった数字であり、実際のコアラの死亡数はこれより遥かに多いだろう」と述べました。さらに「コアラはユーカリの木の上で暮らしており、ゆったりと動く動物です。急速に燃え移る山火事の火にとても弱く、激しい炎から逃げ遅れてしまうことが少なくありません」と説明しました。

コアラが暮らしていた土地は今回の森林火災により、コアラの生息地として適さない状態となってしまいました。2016年に制定されたニューサウスウェールズ州の生物多様性保護法に基づき、早急にコアラを絶滅危惧種としてリストに追加するべきだとJosey Sharrad氏は訴えています。コアラは今回の森林火災だけでなく、急激な温暖化や森林破壊により大きなダメージを受けています。今後も温暖化などの気候変動により森林火災はさらに増加すると予測しており、コアラの生息地の回復には大きな課題があると報告しました。IFAWではニューサウスウェールズ州の環境大臣にコアラを絶滅危惧種として認定するよう呼び掛けており、絶滅の危機から脱するよう協力を仰いだということです。

IFAWのコアラに関するレポートは下記ページよりご覧いただけます。
“ニューサウスウェールズ州のコアラの保護について”
https://d1jyxxz9imt9yb.cloudfront.net/resource/348/attachment/original/koala-conservation-status-in-new-south-wales_2_.pdf

参考元 : CNN
https://edition.cnn.com/2020/03/05/australia/koala-status-new-south-wales-trnd/index.html