オーストラリア留学のメリット・デメリット、学校の選び方など徹底解説

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オーストラリア留学のメリット・デメリット、学校の選び方など徹底解説

オーストラリア留学のメリット・デメリットとは

雄大な自然と近代的な都市が融合するオーストラリアは留学生の受け入れが盛んな国で、世界中から毎年多くの学生が訪れます。オーストラリアは国内全域において治安が良いことで知られ、世界的にもめずらしい留学生の権利を守る法律が制定されています。
国内における大半の大学が公立で、大学のほかTAFE(Technical and Further Education)と呼ばれる州立の専門学校への留学が人気です。各州の大学、専門学校、語学学校では様々な留学プログラムが用意され、英語をはじめ各分野で質の高い教育を受けることができるでしょう。
このページでは留学先として人気の高いオーストラリアの留学事情について解説します。

オーストラリア留学のメリット

メリット1. 治安が良く安全な環境

オーストラリアは世界的にも治安の良い国として知られ、事件や事故に遭遇するリスクが低い傾向にあります。オーストラリアは厳しい銃刀法を施行しているため、銃や武器を所持できるのは専門的な知識と免許を持つごくわずかな市民に限られています。シドニーやメルボルンなどの都市部では昼夜を問わず警察官が巡回し、犯罪の抑止に取り組んでいます。バーやナイトクラブなどの夜間遊興施設へ入場する際はセキュリティスタッフによるチェックが義務付けられ、身分証明書の提示と危険物の持ち込みを防ぐための所持品検査が行われます。
初めて留学する高校生や大学生、女性の方も安心して滞在できる環境ですが、人混みでのスリや窃盗などには十分な注意が必要です。

メリット2. 高いレベルの教育機関で学べる

留学先を選定する際に最も重要となるのが、その国の教育レベルです。オーストラリアには約40校の公立大学があり、その大半が大学院を有しています。オーストラリアでAQF(Australia Qualification Framework)と呼ばれる大学資格の標準化を図る法律により、いずれの大学も非常に高い水準を誇ります。オーストラリア国内における大学のレベルは世界的にも評価が高く、毎年発表される世界大学ランキングにおいても常に5校以上が上位100位以内にランクインしています。
2021年度の“QS World University Rankings”(QS世界大学ランキング)では以下のオーストラリアの大学が上位100位以内にランクインしました。

31位: オーストラリア国立大学
41位: メルボルン大学
44位: ニュー・サウス・ウェールズ大学
46位: クイーンズランド大学
40位: シドニー大学
55位: モナッシュ大学
92位: 西オーストラリア大学

同年におけるランキングで上位100位にランクインした日本の大学は以下の通りです。

24位: 東京大学
38位: 京都大学
56位: 東京工科大学
72位: 大阪大学
79位: 東北大学

日本には約780校の大学がありますが、オーストラリアには約40校しかありません。上位100位以内にオーストラリアの大学7校がランクインしているのに対し、日本の大学はわずか5校しかランクインしていないことからも教育水準の高さがうかがえます。

メリット3. 一年中快適な気候で過ごせる

広大な面積を有するオーストラリアは地域により気候が異なりますが、全般的に一年を通して過ごしやすい気温が続きます。勉強や仕事の合間に屋外でレジャーを楽しむ機会が増えるため、語学や知識を学ぶだけではなく実生活を通じて文化や習慣を感じることができるでしょう。
南半球に位置するオーストラリアは日本との四季が正反対となります。大きく分けてオーストラリアの四季は以下になります。

春: 9月~11月
夏: 12月~2月
秋: 3月~5月
冬: 6月~8月

オーストラリアは全域において温暖な気候に恵まれ、日本と同様の四季を感じることができます。
より温暖な地域で過ごしたい方は北部のクイーンズランド州や中東部のニュー・サウス・ウェールズ州、やや寒冷な地域で過ごしたい方は南東部のメルボルンやタスマニアなどの地域をお勧めします。
オーストラリアの気候に関する詳しい情報は「オーストラリアの気候と季節ごとの服装」をご確認ください。

メリット4. 日本との時差が少ない

オーストラリアの各都市は日本との時差が少なく、いずれの都市も2時間以内となります。日本に住む家族や友人とスムーズに連絡が取れる点は、留学地として大きなメリットと言えるでしょう。また、時差の少なさは体調面にも良い影響を与えます。日本と往来する際は時差による睡眠不足を防ぐことができ、短期の滞在でも生活リズムを崩さずに過ごすことできます。時差が少ないことで現地の状況がすぐに把握できるため、留学生を持つ家族にとってもメリットがあると言えます。
日本とオーストラリアの時差については「オーストラリアと日本の時差・サマータイム」をご確認ください。

メリット5. 留学生を保護する法律がある

オーストラリアにはESOS法と呼ばれる留学生の教育を保障する法律が制定されています。ESOS法は国外からの留学生がオーストラリアで安全に過ごせることを目的として、教育レベルの保持や学費の補償、留学生の権利を保護するものです。
ESOS法により、留学生が教育機関に入学する前に教育機関は提供する履修コースや学費に関する情報を正確に伝えることが義務付けられています。万一、教育機関が閉校または倒産となった場合は留学生に学費を補償するサービスが提供されます。この制度により、当該の留学生は授業料の返還や他の教育機関での教育が保障されます。国外からの留学生に対しても法律により手厚い保護を行う点は、オーストラリア独自の施策として世界中から高い評価を得ています。

オーストラリア留学のデメリット

デメリット1. 家賃や飲食店の物価が高い

オーストラリアでは野菜や肉類など食材の物価は日本と比べて安価ですが、文具や電化製品の物価は日本と比べ高い特長があります。オーストラリアでは大半の製品を輸入に頼っているため、衣類など商品の選択肢も日本と比べて少ない傾向にあります。また、家賃も外食に関する費用もやや割高となっています。
シドニー中心部におけるシェアハウスの月額家賃は、平均1,200豪ドル程度となります。オーストラリアのシェアハウスでは週ごとで費用を算出するため、1週間あたり約300豪ドルの家賃が目安となります。また、外食の際はチップや税金などが必要になるため、日本と比べておよそ1.5倍程度の費用となります。
全般的に都市部では家賃や外食に関する費用が高い傾向にありますが、郊外では月額800豪ドル程で居住できるシェアハウスもあります。留学生の多くはシェアハウスで自炊し、外食を控えて出費を抑えています。

デメリット2. 留学生も税金が徴収される

オーストラリアでは留学中にアルバイトなどで得た報酬について所得税が徴収されます。学生ビザで滞在する留学生には累進課税が適用され、留学生でも所得がある場合は確定申告を行うことが義務付けられます。また、ワーキングホリデービザで滞在する方は年間所得が37,000豪ドル以内の場合、15%の所得税が適用となります。
日本の消費税にあたる税は“Goods and Services Tax”(GST)と呼ばれ、税率は一律10%と定められています。留学中に自動車や電化製品など高額な商品を購入する場合は、GSTも考慮したうえで検討する必要があります。なお、高額商品を留学中に購入した場合は、帰国時に空港で免税手続きを行うことでGSTが返金される場合があります。ただし、対象は300豪ドル以上の製品に限られ、購入から60日以内に帰国または出国することが条件となります。留学中に必要となる高額な製品は、滞在期間と値段を考慮してレンタルサービスを利用することをお勧めします。

デメリット3. 日本人が多く英語が上達しにくい

オーストラリアには日本から毎年多くの観光客が訪れます。特に観光地として有名なシドニー、メルボルン、ゴールドコーストには多くの日本人が訪れるため、英会話ができなくても日本語で通じる店舗や施設もあります。オーストラリアの都市部には多くの語学学校があり各国から留学生が訪れますが、日本からの留学生も多いため英語が上達しにくいと感じる生徒も多いようです。
英語力の向上を目的として留学する方は滞在中になるべく日本語を使用することを避け、日本人だけのコミュニティにこだわらないことが重要です。都市圏は留学先として利便性もよいため必然的に多くの日本人留学生が集中する傾向にあります。語学学校や大学以外で過ごす時間を設け、現地の英語や文化に触れる機会をつくることも留学をさらに充実させるポイントとなります。

オーストラリア留学の種類

中学生・高校生の留学

オーストラリアには各州で中学・高校の留学生を受け入れる制度がありますが、入学に関する条件や入学時期は州ごとに異なります。留学を希望する生徒は各州が定める英語力を証明する必要があり、規定の条件に達していない場合は基本的な英語研修から行うことが求められます。
仮に日本の中学・高校を休学して1年間の認定留学(※)をする場合、規定の英語力を満たしていることを条件として、いずれの州でも留学直後から本科(数学、社会、美術、音楽など)を履修することが可能です。
オーストラリアでは日本にあたる学期をタームと呼び、休暇を挟み年間で4期に分けて授業を行います。

オーストラリアにおける標準的なターム

ターム1: 1~4月
ターム2: 4~7月
ターム3: 7~9月末
ターム4: 10~12月

本科を履修する際は一定の英語力が求められるため、大半の州では留学生に対し最低2タームの英語研修を推奨しています。規定の英語力の証明については生徒の年齢に応じて各州により条件が異なりますが、大半の州ではYear10(高校1年生)で英検準2級以上、Year11(高校2年生)で英検2級以上の語学力が求められます。
オーストラリア国内の高校に留学し卒業証明を取得する場合は、高校卒業時に行われる各州指定の統一試験において一定の成績を満たす必要があります。(認定留学の場合、統一試験を受験する必要はありません)
※ 認定留学
オーストラリアで取得した単位を総括的に日本の中学・高校の単位として認める制度。帰国後は次学年への進級が認められます。

大学・専門学校への留学

オーストラリアには37の国公立大学と4校の私立大学に加え、国外大学の分校が2校あります。
欧米や日本と比較すると大学の数は少数ですがオーストラリアの大学は国際的な評価が非常に高く、これまでに14人ものノーベル賞受賞者を輩出しています。オーストラリア政府は経済的および科学的に革新をもたらす研究者をサポートする制度を設け、大学や主要な研究組織に対し積極的な支援を行っています。
政府と大学は行政機関と連携し、さまざまな分野の共同研究センターや教育機関を設けて高度な専門研究を推進しています。オーストラリアでは政府主導のもと、取得した単位や資格が他の教育機関でも認められる以下の制度を導入しています。

  • AQF (Australian Qualifications Framework)
  • TEQSA (Tertiary Education Quality and Standards Agency)

オーストラリアおよびニュージーランドの大学は、入学直後の1年次から専門課程を履修します。オーストラリアの大学は原則3年制で、初年度から各専攻に分かれて専門分野を学ぶことができます。

語学学校への留学

オーストラリアの語学留学は滞在期間に応じて主に2つの制度が用意されています。

  1. 滞在期間が12週間以下の留学(学生ビザの取得は不要)
  2. 滞在期間が13週間以上の留学(学生ビザの取得が必要)

1.の場合は学生ビザを取得する必要はありませんが、オーストラリア渡航の前に渡航認証制度ETAS(イータス)による渡航許可が必須となります。ETAS(イータス)の申請はオンラインで行い、少なくとも出発3日前までに渡航許可を取得することが推奨されています。
ETAS(イータス)とビザの違いについてはこちらをご確認ください。

語学留学は自身の目的や英語力に相応しい学校を選び、希望するコースや期間の出願手続きを行う必要があります。語学学校を選ぶ際のポイントとして以下の項目が挙げられます。

  • 立地や設備に不便はないか
  • 学習内容が自身のレベルと目的に合っているか
  • 授業料や教材費は予算の範囲内か
  • 授業のサポート体制が充実しているか
  • 生徒の国籍に偏りがないか
  • 各種試験対策やビジネス英語などのコースが充実しているか

2.の場合は入学許可がおりた後に学生ビザを取得する必要があります。
希望校を決めた後、指定の方法で入学申請を行います。入学許可がおりたあと学費を支払い、オーストラリア大使館または領事館にて学生ビザを申請しましょう。あわせて航空券の手配や滞在期間に適用する海外留学生専用の保険に加入することが求められます。
なお、オーストラリアでは学生ビザを取得した留学生に対し、アルバイトなどの就労を認めています。滞在中の費用を賄えるだけでなく仕事をすることで実践的な英語力を身に付けることができます。
オーストラリアの学生ビザに関する詳細は「学生ビザとは」をご確認ください。

オーストラリアのワーキングホリデー

オーストラリアのワーキングホリデー制度は、特に人気が高く日本からも多くの方が訪れます。オーストラリアは国が定める最低時給額が世界で最も高く、19.8豪ドル以上の時給が保証されています。
アメリカやカナダと異なりオーストラリアでは学生ビザを取得した方もアルバイトが認められますが、就労時間は2週間で40時間以内と定められています。ワーキングホリデーはフルタイムで働くことができ、収入を得ながら長期にわたり滞在することが可能です。また、オーストラリアでは独自に“セカンドワーキングホリデー”と“サードワーキングホリデー”と呼ばれる長期滞在制度を導入しています。
セカンドワーキングホリデーとは政府指定の勤務先で88日間以上就労することで翌年のワーキングホリデーを保証する制度です。サードワーキングホリデーは、セカンドワーキングホリデーの期間中に同じ勤務先で6か月以上就労したことで得られる3年目のワーキングホリデービザとなります。いずれも1年目と同様、年間で最長4か月の就学や、同一雇用主のもと最長6か月の就労が認められます。主な仕事内容としては農場での作業や飲食店での調理補助、日本食レストランでの接客や日本人観光客向けのツアーガイドが挙げられます。
ワーキングホリデーによる渡航が決定した場合でも現地で希望する仕事が保証される訳ではありません。就労できない期間や離職した場合に備えて、少なくとも2か月以上の生活費が賄える予算を用意することを推奨します。

オーストラリア留学における学校の選び方

留学目的と英語レベルを考慮して選ぶ

オーストラリアへ留学する際は自身の目的に応じた学校の選び方が重要となります。
仕事をするうえで英語のスキルが必要な方、日常生活での英会話を上達したい方、海外生活をするために英語力を身につけたい方など目的は様々です。オーストラリア国内の語学学校では多様なコースが用意され、個人のレベルに応じた授業が行われています。英語の基礎から学べるコースや大学受験のためのコース、講義のノートの取り方などを学ぶコースやIELTSとケンブリッジ対策のコースなどが開講されています。また、ビジネスのためのプレゼンテーション専門のコースなども用意され、各国から多くのビジネスマンも留学に訪れます。入学の際は初級レベルのコースを除き、大半の場合で中級以上の英語力が求められます。留学先を検討する際は、資格試験や問題集等で自身のレベルを正確に把握しておくことをお勧めします。

滞在場所や通学距離を考慮して選ぶ

滞在する地域や環境も留学における重要なポイントです。
オーストラリアは地域により物価や公共交通機関などが異なり、都市部では家賃や外食に関する物価が高い傾向にあります。ただし、多くの語学学校は都市部に集中しているため、利便性や出費のバランスを考慮して滞在先を検討するようにしましょう。学校を選択する際は滞在先から公共交通機関が利用でき、なるべく安価な交通費で通える距離を推奨します。
オーストラリアの学校における一般的な授業時間は、午前9時頃から午後3時頃までとなります。オーストラリアでは学生ビザまたはワーキングホリデービザを取得している方は就労が認められているため、放課後はアルバイトなどで学費を賄うことができます。

予算やサポート体制などのバランスを考慮して選ぶ

学生ビザを取得した方は、平均で週20時間以上の講義を履修することが求められます。
大半の学校では定められた講義のほか、さらなる英語力上達のため補習授業を行っています。規定の授業時間は学校や受講コースによって異なり、授業時間が多く補習体制が手厚い学校ほど授業料は高額となります。なお、同一校でも受講コースや時間帯により授業料が異なります。予算や学校の立地、利便性や設備は学校選びの大きなポイントですが、あわせて留学生に対するサポート体制も確認しておきましょう。

オーストラリアへ留学するまでの流れ

1. 留学プランを決める

オーストラリアへの留学には短期留学、語学留学、専門留学、大学留学などがあります。
大半の学校における一般英語コースの場合、指定の入学願書を提出したあと入学許可の通知が届きます。大学進学のための英語コースや試験対策コースなどは一定の英語力が必要となり、英語力の証明を求められる場合があります。大学および専門学校(TAFE)は、最終学歴の卒業証明書や成績証明書、英語力の証明が必須となります。

2. 留学中の滞在場所を決める

留学前に各都市の特長や生活するうえで必要な家賃や物価について把握しておきましょう。学校までの距離や公共交通機関の有無を確認し、通学に便利な滞在先を選ぶことで時間を有効に使うことができます。シドニーやメルボルンなどの都市部には留学生向けのアパートやシェアハウス、学生寮などの物件が豊富にあります。

3. 留学目的に応じたビザを申請する

滞在期間と目的により申請するビザが異なります。留学を目的として申請する場合は学生ビザやワーキングホリデービザ、または観光ビザが一般的です。いずれのビザも申請の際は期限が有効なパスポートを所持していることが必須となります。

観光ビザの場合

観光ビザは最大3か月間のオーストラリア滞在が認められ、申請する場合は必ずオーストラリア国外からオンラインにて行う必要があります。

学生ビザの場合

学生ビザを取得した方は3か月以上のオーストラリア留学が認められ、オーストラリア国内外から申請することが可能です。申請の際はオーストラリア政府が認定した学校への就学が必須となり、事前に入学許可書を取得していることが求められます。また、英文による滞在先証明書の提出と、政府指定の保険OSHC(Overseas Student Health Cover)への加入が必須となります。

ワーキングホリデービザの場合

ワーキングホリデービザを取得した方は最大1年間のオーストラリア滞在が認められます。 オーストラリア国外からオーストラリア移民局に対しIMMI Accountより申請を行う必要があります。 滞在費として5,000豪ドル以上の使途自由な資金と、帰国時の航空券を購入するための費用の所持が求められます。証明の際は日本国内の銀行または海外の銀行口座の残高証明を提出することが必要となります。

4. 留学に必要な費用を確認する

授業料のほかに留学中の食費や交通費、家賃を含む滞在費や生活費、ビザ申請費用や海外留学保険等の費用を確認しておきましょう。
短期の語学留学を除き、授業料にあわせて教材費などが必要となります。都市部における家賃の相場はホームステイの場合で1週間あたり350豪ドル以上、シェアハウス1人部屋の場合は1週間あたり300豪ドル程度となります。ホームステイの場合は朝夕の食事代が含まれますが、昼食は自身で用意する必要があります。
オーストラリアにおける主な公共交通はバス、電車、トラム(路面電車)、フェリーが挙げられます。通学手段や距離により異なりますが、都市部での通学にかかる交通費は1週間あたり30豪ドル程度です。
また、オーストラリア政府および移民局では留学生に対し滞在中に適用する保険への加入を強く推奨しています。学校により保険への加入を義務付けている場合がありますので、事前に確認をお願いします。

留学の費用相場

留学にかかる費用は、プログラムと期間により大きく異なります。オーストラリアの語学学校は週単位、大学附属の語学学校では5週間単位で料金が設定されるため、期間に合わせて留学費用を計算しましょう。また、長い期間申し込むほど1週間あたりの学費は安くなります。以下は一般的な留学費用の概算です。

語学留学:語学留学にかかる費用の目安は、1か月で約20~40万円です。
短期留学:一般的に短期留学とは1週間から3か月程度の留学を指します。大学生に人気のインターンシップ、小学生、中学生、高校生などを対象としたサマーキャンプなどが該当し、1週間で約20~40万円程度です。
中学や高校への留学:学年により異なり、初年度は300万円~500万円程度。私立ではプラス年間で150万円から250万円程度必要となります。
大学・大学院への留学:1年間の費用はシドニーやメルボルンなどの大都市で480万円以上。その他の都市では380万円以上が相場です。
ワーキングホリデー:ワーキングホリデーを利用して語学学校に通う場合は、フルタイムで働くことが可能です。生活費をアルバイト収入で負担できるため、留学費用の軽減に繋がります。

渡航に必要な経費や見積もり方

オーストラリアに限らず留学する場合は、生活費にゆとりを持たせて計算することが重要です。生活費は安全な暮らしをする上で必要な資金とも言えます。また、学費は学校の種類や期間の長さで大きく予算が変わることになります。ビザ取得代金や航空券・サポート料金などはオーストラリア入国に必要な費用となり、渡航前に一度払えばそれ以上はかかりません。
その他の必要な費用として、海外留学保険費、交際費、交通費、空港出迎え費などがあります。

プログラムごとの費用一覧

プログラム 1年間
語学留学 250万~
ワーキングホリデー 150万
中学(公立) 300万~500万
高校(公立) 350万~500万
大学・大学院 350万~500万

※プログラム費は学費、入学申請料、授業料、教材費、滞在費、食費、渡航費を含みます。
※私立ではプラス年150万~250万円がかかります。

オーストラリアの学校は、ターム(学期)ごとに料金が設定されています。最長3年といった長期間の学費を一括で支払う訳ではなく、1学期または1年分ずつ支払います。語学学校の授業料は例年大きな変化はありませんが、大学は年々上昇しているためその分も考慮し学費を見積もる必要があります。学校の授業にプラスしてインターンシップなどのプログラムをオプションとして追加できる場合は、期間ではなくコースごとの単価を授業料にプラスします。

学費以外の費用

オーストラリア留学にかかる費用(学費以外) 費用の目安
渡航費(往復) 6万~15万円
海外留学保険費(半年) 2万~18万円
諸費用(パスポート・ビザ申請費など) 1.2万~7万円
健康診断料 0~3万円
居住費(1か月) 5万~10万円
生活費(1か月) 3万~10万円
その他の費用(交通費など1か月) 2万~4万円

オーストラリアの物価目安

商品 価格
水のペットボトル(500ml) 1~3豪ドル
マクドナルドのハンバーガーセット 7~12豪ドル
コカ・コーラ(600ml) 3.5豪ドル
最低時給 21.38豪ドル

留学費用を抑えるには

日本円に換算した学費(費用)の金額は為替相場により変動します。例えば2020年3月は1豪ドル65円(円高)ですが、2022年9月には97円(円安)となっています。費用に余裕を持たせるために円高の時期に留学する、費用を支払う、または両替をしておくのもひとつの方法でしょう。

観光などでオーストラリアへ渡航する際はETAS(イータス)が必要

観光や短期のビジネスを目的としてオーストラリアへ渡航する際は、電子渡航認証システムETAS(イータス)の取得が必須となります。ETAS(イータス)はオーストラリア政府および移民局が定めた入国制度で、日本、韓国、香港、アメリカ、カナダ、シンガポール、ブルネイ、マレーシアいずれかの国籍を持つ方がオーストラリアへ渡航する際に必要となります。ただし、すでにオーストラリア政府より発行された有効なビザ(学生ビザワーキングホリデービザ等)を所有している方はETAS(イータス)を申請する必要はありません。
ETAS(イータス)の利用でオーストラリアに滞在できる期間は、一度の渡航につき最長3か月と定められています。3か月以上の滞在を予定している方はETAS(イータス)申請の対象外となり、ビザの取得が必要となります。また、長期の留学や現地での就労を目的として渡航する方もETAS(イータス)申請の対象外となりますので、目的にあわせたビザの取得をご検討ください。ETAS(イータス)とビザに違いについてはこちらをご確認ください。

更新日 : 2023/08/15