豪首相 大規模な経済施策と新たな行動制限を発表 3名以上の集会を禁止

3月30日、オーストラリア政府は新型コロナウイルスの影響に伴う雇用対策として、1,300億ドル規模の経済施策を行うと発表しました。雇用保護の観点から豪州史上最大の景気対策として今後半年にわたり、およそ600万人の労働者に2週間分の補償賃金として1,500ドルを支払うことを決定。支払いの対象は少なくとも過去1年間労働に従事している正社員、アルバイト、パートタイム、個人事業主、非常勤などで、3月1日以降に退社した人も対象となります。

また、スコット・モリソン首相は記者会見において経済施策の他に新たな行動制限を発表しました。その内容は家族以外の人と3名以上で集うことを禁止するとしており、イベントや集会などを事実上禁止するというものです。これを違反した場合、州によって1,000ドルから13,345ドルの罰金を科すとしており、豪州が重大な局面であることを強調しました。

この新たな行動制限に伴い、多くの人が集う公園や遊園地などの公共施設は次々と閉鎖を発表しており、美容院や小売店などの店舗も対象とするか協議を行うとしています。一方、食料や医薬品など生活に欠かせない物品を販売する店舗は制限の対象外となります。

現在オーストラリア国民は必需品の買い物や医療機関の受診、労働、学習といった場合のみ外出が許可されますが、多くの時間は自宅で過ごさなくてはなりません。特に70歳以上の高齢者や慢性的な疾患を抱えている方はなるべく外出や面会を控え、自宅に留まることが求められています。

豪州政府の医療副責任者であるポール・ケリー氏は「高齢の親戚がいる方や近所に高齢者が住む方は自身の健康に気をつけると共に、高齢者のサポートについても考えてほしい」と理解を呼びかけました。

参考元 : aap
https://www.aap.com.au/virus-cuts-public-gatherings-to-two-people/