子どもたちが路上にチョークでお絵描き 新型コロナウイルス拡大の中希望の光に

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子どもたちが路上にチョークでお絵描き 新型コロナウイルス拡大の中希望の光に

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メルボルンに住むダイアン・ターナー氏の子どもたち、マックスとレニーは新型コロナウイルスに対する社会的距離措置の影響で学校の休暇が一週間前倒しになりました。その結果、二人は友人と会えなくなりましたが、その時間を利用してチョークを使って道路に虹を描いたり「みんな一緒にいるよ」といった励ましのメッセージを送ったりして過ごしています。このチョークアートの取り組みはオーストラリア中に広がりをみせており、道路を行き来する人々を笑顔にしているということです。

ターナー氏がこのアイデアを目にしたのは「レインボートレイル」という子どもとその親が虹を描いて見せる様子を記録したFacebookのグループに参加した時でした。閉鎖措置により在宅勤務をしている弁護士のターナー氏は「子どもたちは公園や遊び場に行くことができず不安やストレスを感じていたため、道路にチョークで絵やメッセージを描くことが他の人と触れ合うための手段となり前向きになってくれるのではないかと感じました」と話しています。
新型コロナウイルスの蔓延を抑制するため、オーストラリアの多くの地域では可能であれば子どもたちを学校に通わせないようにと保護者に呼びかけています。メルボルン大学の公衆衛生研究者リサ・ギブス氏は災害時には2つのパターンがよく見られるとし、それは「社会的支援が崩壊し悪化してしまうコミュニティと、人々が団結するコミュニティである」と述べました。そして「主体性を持って活動した子どもたちのこの取り組みが、実際にコミュニティの団結に貢献している」と続けました。

ある研究によると、人々が自ら地域社会の一部であると感じているかどうかが、災害時の心の健康に大きく影響を与えると言われています。ギブス氏は「このような地域社会への貢献は、行動している人だけでなくそれを目にした人々にも恩恵がある」と、多くの人々に影響を与えているものだと述べました。
このチョークアートの運動は今や子どもたちだけでなく地元アーティストや小学校の教師までもが参加し、それぞれの想いを伝える手段として広まっています。

参考元 : ABC
https://www.abc.net.au/news/2020-04-02/coronavirus-covid-19-chalk-messages-on-streets-around-australia/12102778