南オーストラリア州では5月8日に州内の旅行制限が解除され、人気の観光地”エア半島”では観光業関係者が訪問客の増加を期待しています。
エア半島は南オーストラリア州南西部に位置し、豊かな海洋資源を活用した観光スポットです。東海岸にある“ポートリンカーン”には世界最大のホオジロザメの生息地があり、水中のケージの中からサメを鑑賞できるツアーが人気を博しています。
同エリアの地域活性化を担う政府機関で働くソンドラ・スチュワート氏は、「エア半島は州内からやってくる観光客の割合が74%と多く、海外旅行客は5%程度のみです。海外旅行ができない現在、州民を呼び込むには絶好の機会だと考えています」と期待を高めています。
5月末には南オーストラリア州アデレードを拠点とする映像作家のケイン・オーバーオール氏が南オーストラリア観光委員会のプロモーション映像を撮影するためにエア半島を訪問。エア半島の魅力を発信し観光業を活性化させるべく、半島の険しい海岸線やホオジロザメの雄大な映像を撮影しました。オーバーオール氏は「エア半島の一年で今が一番好きな時期です。風はおだやかで水中に美しい光が差し込みます」と話し、「エア半島の美しい姿を撮影できることについて嬉しく思っています」と胸中を語りました。
南オーストラリア州観光委員会のロドニー・ハレックス委員長は国境や州境の閉鎖が州内の観光産業をうまく後押ししてくれることを期待していると述べ、「南オーストラリア州の州民は海外旅行へ毎年2,500億円あまりを支出しており、私たちはその一部を州内で使ってほしいと思っています」と州民の旅行が地域の活性化につながることを願いました。
参考元 : ABC
https://www.abc.net.au/news/2020-05-29/eyre-peninsula-hopeful-for-tourism-boom/12297364