オーストラリアの先住民によるアートフェアがオンラインで開催

オーストラリアの先住民によるアートフェア“Cairns Indigenous Art Fair(CIAF)”は8月14日にバーチャルイベントとしてオンラインで開幕しました。クイーンズランド州ケアンズで例年開催されているCIAFは毎年45,000人以上が訪れています。会場ではアート作品の売買も行われており、昨年は100万ドル以上の売り上げを生み出しました。
新型コロナウイルスの流行に伴い主催者はイベントを開催するか否か厳しい選択を迫られていましたが、新しい形でイベントを開催することを決定。“The Cultural Evolution(文化の進化)”と題して本年度はオンラインによる開催となりました。アートディレクターのジャニーナ・ハーディング氏は「我々はアーティストが仕事を続けることの重要性を知っています。イベントを中止してしまえば彼らの作品は人の目に触れる機会を逃してしまいます」と今回の決定に踏み切った経緯を語りました。
オンラインでの開催にあたりCIAFでは“バーチャルギャラリー”を開設。実際のアート作品を3Dカメラで撮影し高解像度のパノラマ映像を作成しました。サイトにアクセスした人は360度様々な角度から作品を見ることができます。また音楽パフォーマンスやファッションショー、アーティストによるデモンストレーションなどがオンラインで楽しめるよう多種多様なイベントが企画されています。今回は映像などの配信以外に、アート作品の購入ができるECサイトも立ち上がりました。ハーディング氏は世界中で作品の購入が可能となることからアートの市場が広がることを期待しています。同氏は「会場となるケアンズに直接訪れることができない方も作品の購入ができるよう、バーチャルギャラリーの形式を続けたいと考えています」と述べており、今後のCIAF開催時にもオンラインの展示形式を継続する方針であると明らかにしました。

参考元 : abc news
https://www.abc.net.au/news/2020-08-15/cairns-indigenous-art-fair-migrates-online-due-to-coronavirus/12559690